盆石とは

盆石は石と砂で盆上に心の風景を創出する日本の伝統芸術です。その起源は推古天皇(6~7世紀)の御代にまで遡るともいわれ、百済より大和朝廷に献上された石の鑑賞に始まりました。室町時代、石庭-枯山水の設計の折、その雛形となったものが現在の盆石の始まりであると考えられています。その禅的思想を背景に茶道、華道、香道等の興隆と共に成熟し、貴族や僧侶のたしみとなっていきました。江戸時代には多くの流派が誕生して庶民にも広がり、最盛期を迎えました。現代ではその流派も淘汰されましたが、それぞれの異なる技法や表現など特徴を受継ぎながら成長させ、今日に至っております。

 

盆石は黒塗りの盆に石を配し、白砂で羽根等特殊な道具を使って制作します。描いた景色は固定する事も消す事もでき、その消えゆくはかなさは、日本人特有の感性を思い起こさせるものがあります。

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